パーキンソン病の薬の効果不足や体が勝手に動く不随意運動などでお困りの方へ。
パーキンソン病で薬の効果不足や副作用は、薬の調整で対応できます。
パーキンソン病は、中脳の黒質にあるドパミン神経細胞の障害により、体の運動の調節などに関与するドパミンが不足することで発症します。
パーキンソン病の特徴的な症状には、運動緩慢・無動、安静時振戦、筋強剛、姿勢反射障害があります。これらの運動症状は、右側または左側のどちらか一方から出現し、症状が両側に及んだ場合でも、左右差がみられることが特徴です。
このほか、非運動症状として、うつ状態などの精神症状、便秘、起立性低血圧(立ち上がった際に血圧が低下し、ふらつきや意識消失をきたす状態)などの自律神経障害、嗅覚障害などの感覚障害、睡眠障害がみられることがあります。
非運動症状の中には、運動症状が出現する前に、うつ状態、便秘、嗅覚障害、レム睡眠行動異常症(睡眠中に悪夢に反応して大声を出したり、暴れたりする行動が出現する状態)などが現れることがあり、パーキンソン病の早期診断に役立つ特徴といわれています。
■ 診断
臨床所見、画像検査、治療に対する反応などを総合的に参考にして診断されます。
(1) 臨床所見
運動緩慢・無動、安静時振戦、筋強剛、姿勢反射障害などの特徴的な症状が認められるかを評価します。(2) 画像検査
● 頭部CT・頭部MRI検査
パーキンソン病では特徴的な異常所見はみられません。ただし、パーキンソン病に類似した症状を呈する疾患では特徴的な異常がみられることがあり、鑑別のために実施します。● MIBG心筋シンチグラフィー検査
MIBGという放射性物質を用いて、心臓の交感神経機能を評価する検査です。パーキンソン病では心臓の交感神経が障害されているため、心筋へのMIBG集積が低下します。● DATスキャン
イオフルパンという放射性物質を用い、脳内の線条体におけるドパミン神経細胞の機能を評価します。パーキンソン病では線条体での集積低下がみられます。(3) 治療への反応
パーキンソン病治療薬の内服により、明らかな症状改善がみられることも診断の参考になります。■ 治療
現時点では、パーキンソン病を根治する治療法はありません。治療の中心は、減少したドパミンを補充し、症状を緩和する対症療法です。
(1) L-ドパ含有製剤
レボドパ/カルビドパ、レボドパ/ベンセラジドなどがあり、脳内で不足しているドパミンを補います。(2) ドパミンアゴニスト(ドパミン受容体刺激薬)
プラミペキソールなどがあり、ドパミン受容体を刺激して作用を発揮します。(3) ドパミン代謝阻害薬
エンタカポン、オピカポン、セレギリン、ラサギリンなどがあり、ドパミンを分解する酵素の働きを抑え、作用時間を延ばします。(4) ドパミン放出促進薬
アマンタジンは、神経細胞からのドパミン放出を促進します。(5) ドパミン賦活薬
ゾニサミドは、作用機序は明確ではありませんが、ドパミン放出を促進すると考えられています。(6) アデノシンA2A受容体拮抗薬
イストラデフィリンは、アデノシンA2A受容体を阻害することで運動症状を改善します。(7) ノルアドレナリン補充薬
ドロキシドパは脳内でノルアドレナリンに変換され、すくみ現象の改善に効果があります。(8) 抗コリン薬
トリヘキシフェニジルは、アセチルコリンの働きを抑え、神経伝達物質のバランスを整えます。■ パーキンソン病の治療経過
運動症状出現後数年間は、ドパミン補充療法が良好に効く時期があり、この期間をハネムーン期と呼びます。
その後、L-ドパの効果持続時間が短くなり、薬が効いている時間(オン)と効かない時間(オフ)を繰り返すウェアリングオフ現象が出現します。
また、薬の血中濃度が高い時間帯に、体をくねらせるような不随意運動が出現することがあり、これをジスキネジアと呼びます。これらは進行期の特徴です。
進行期では、delayed on現象、no on現象、オンオフ現象などもみられます。これらに対しては、内服方法の工夫や薬剤調整を行い、それでも難しい場合には、脳深部刺激療法やレボドパ・カルビドパ配合経腸用液療法が検討されます。
当院では、進行期においても安定した薬効を目指し、副作用を最小限に抑えながら、患者様とご家族の生活に寄り添った治療を心掛けています。脳神経内科医が在籍しておりますので、ご不安な点がございましたら、お気軽にご相談ください。
いなざわ駅前内科クリニックでは、高血圧症、糖尿病、脂質異常症、高尿酸血症などの生活習慣病をはじめ、頭痛、脳卒中、パーキンソン病、認知症、てんかんなどの脳神経疾患、不眠症、うつ病、適応障害、アルコール依存症、不安症、強迫性障害などの精神疾患・メンタルヘルスの問題に対応しております。一宮市、名古屋市、稲沢市、岐阜市、清須市、岩倉市、津島市、愛西市、あま市、北名古屋市など、幅広い地域から多くの患者様にご来院いただいております。稲沢市で内科・脳神経内科・心療内科・精神科をお探しの方は、いなざわ駅前内科クリニックへお気軽にご相談ください。
